今日の目玉は、マドリッド在住のライター
湯川カナさんによる新コーナー、「
妊婦ライター・湯川カナのスペイン-日本、妊娠事情比較」!
スペイン生活7年目に入ったカナさんが、この国で妊娠してみて感じた日本の妊娠事情とのギャップや違いを、1ヶ月目から9ヶ月目まで順に、彼女の視点・切り口で語ってくれるコーナーです。
2回目の今日のテーマは、「
妊娠2ヶ月目」。
カナさんは次のような「たたき台」を作ってくれました。
2ヶ月め、女性が「いつものアレが遅れてるわ」なんちて妊娠を知る時期。スペインも日本も、最近は、まず市販の妊娠検査薬でテストし、陽性ならあらためて病院へ行くことが多いという。ちなみに私の場合、39度を超す高熱を出して、ツレアイに担ぎ込まれた救急病院で妊娠がわかった(①)。さて、私はたまたま結婚した後に妊娠したが、そうでない場合もある。日本では最近、「できちゃった結婚」ということばの定着に表されるように、妊娠してからの結婚が一般化しており、出産に対する割合で約1/4を占めるようになっている(②)。一昔前ならタブーだった婚前交渉などに対する社会の意識の変化とも思えるが、一方で、「子どもは法的に正式な届出をした夫婦間に生まれるべき」という価値観の根強さを表しているともいえる(③)。一方でスペインでは、婚外出生率は25%以上であり、ここが最大の差になっている。
関連データ:
①1ヶ月と5日目で、エコー画面には豆のような袋だけが映っており、やがて胎児の心臓ができてくる予定地しか見えていなかった。
②厚生労働省。1980年(昭和55年)に12.6%が2000年(平成12年)には26.3%と、20年間で倍増。ちなみに24歳以下では、8割以上の高率。
③日本の婚外出生率は2%弱。スペインでは25%を超えた。
④日本での年間中絶件数は33万3千件、全妊娠数の約30%。スペインは約8万件で、全妊娠数の15%。
というようなことを基に、スペインではポピュラーなPareja de Hecho(婚姻届こそ出してないものの、夫婦として生活し公私共にそれと認められているカップル&子供)のシステムや、女性の名字が変わらないことなどにいたるまで2人で話す予定です。乞うご期待!
そして、曲は日本の伝統楽器を使ったもの2曲(↓)をオンエアします。